[め-001]
メイクアップアーティスト
make up artist
 雑誌、TV、ファッションショー等に欠かすことのできない顔作り師。メイクアップが身だしなみを超えた今、ただ綺麗にメイクができる以上のことを要求される。日本ではそれは例えば、世界的に流行のメイクを、普通の女性が街でも再現できるように咀嚼し、かつセンスを感じさせる人、そして雑誌にアップで撮影してもアラが目立たないような、丁寧な仕事ができる人である。その条件を満たし、今日本で一番人気のメイクアップアーティストは藤原美智子だろう。女性誌のメイク特集では、この藤原氏が加わっているかどうかで売れ行きにかかわるほどである。対して海外では、よりアーティスティックな特性が要求される。ファッションショーでは、先端モードのそうそうたるクチュールブランドのイメージ作りの一翼を担わされ、雑誌で来るべき流行の提案をし、うるさ型のセレブリティとの丁々発止の仕事……、まさにアーティストと呼ぶにふさわしい。ケヴィン・オークイン、ステファン・マレー、チボー・ヴァーブル……、彼等の仕事はレポートの一環として日本の雑誌にも紹介されてきた。しかしモード流行りの昨今で、彼等のようなダイナミックな技も抵抗なく日本で評価され、現在ケヴィンやステファンは、資生堂の化粧品の一部のラインをプロデュースしている。そしてLORAC、ヴィンセント・ロンゴなどアーティストの息がかかった化粧品が続々上陸、アーティスト・コスメと呼ばれ、茶色の口紅も紫のマニキュアも怖くなくなった日本の女の子たちは飛び付いた。日本未発売のモノは個人輸入してまで。こうなると辛いのはコンサバ・ブランド。ついに97年はあのコンサバ色の強いカネボウまでが、リンダ・カンテロという女性アーティストを招いて、メインのラインで「モードメーク」のプロデュースをさせるに至った。色もメソッドも行き着くところまで行ってしまい、メーカーもユーザーも、過激な色イコール「アーティスティック」という安直な考え方に慣らされはじめてきた。それに見かねたのか一部では、傲慢で今や没個性のモードメイクに決別宣言する雑誌も現れて、メイクにおける「アート」の在り方もまた変化しつつある。
WEB メークアップアーティスト専攻
http://www.katsura.ac.jp/mu1.html
WEB shu uemura history page
http://www.beautynet.co.jp/maker/shuuemura/history.html


[め-002]
明和電機
めいわでんき
 ソニー・ミュージックエンタテインメント所属の二人組のアーティスト。兄・土佐正道(65年生)は「社長」、弟・土佐信道(67年生)は「副社長」を名乗り、奇妙キテレツな発明品である作品を「製品」と呼ぶなど、ハイテク日本のイメージのルーツを電機屋に見立てたコンセプトを原点とする。指パッチンで木魚を鳴らす「パチモク」、鯉のぼり型の手動式リズムマシーン「コイ・ビート」など、視覚的に強く訴えかける楽器を自ら演奏するライブ・パフォーマンスは、アートとエンタテインメント、理性とお笑いの境界線上でその両方の観客を楽しませる。芸術家と芸能人の両立というスタイルにはすでにウォーホルという偉大な先例もあるが、その手法が現代の日本においては音楽ソフト会社によるオーディション・デビューで実現されるという既成事実を作り上げたことを、企業戦略ともども高く評価したい。最近はCDとビデオのリリースを重ね、ミュージシャンの要素も色濃く見られるが、おそらくその指針はかつてクラフトワークやYMOが目指した地平にも重なる。
WEB 明和電機ホームページ
http://www.sme.co.jp/Music/Info/MaywaDenki
WEB シムツクバ
http://www.parco-city.co.jp/gomes/gomes0997/meiwa09/index.html


[め-003]
メジャー・フォース・ウエスト
mejor force west
 東京のニューウェーブ・シーン、日本のヒップ・ホップ黎明期の立役者である中西俊夫と工藤昌之がロンドンで設立したレーベル。76年、中西はテクノポップバンド・プラスティクスを立花ハジメ、佐藤チカと共に結成。アルバムやシングルの海外発売や、ヨーロッパ〜アメリカツアーを行うなどワールドワイドに活動。81年にプラスティクスを解散し、83年にチカ、ドラムスの屋敷豪太、DJ&キーボードの工藤昌之とメロンを結成。ターンテーブルやドラムマシーンといったヒップ・ホップ的なサウンドを貪欲に取り入れ、ファッショナブルかつダンサブルな音楽性で、またも原宿から世界へ活動の範囲を広げた。メロン解散後の88年、中西は工藤、屋敷、藤原ヒロシ、高木完らとインディーズレーベル「メジャー・フォース」を設立。スチャダラパー、ECD、オーキッズらを世に送り出した。90年代に入り、ラップ系アーティストのメジャーデビューやニュージャックスイングの大流行などを受け、ヒップ・ホップはリアルなBボーイ指向の若者と、茶パツ・ロンゲ系のセンター街派に二分化しながら一般化していくことになる。この頃から、様々な音楽的インスピレーションを楽曲としてパッケージングするため、にテクノ・ポップやヒップ・ホップなどのスタイルを取り入れていた中西や工藤の表現が、様式化していく日本のクラブ・シーンとの微妙な差を産みはじめた。
 91年、中西はサイケデリックでアンビエントなダンスミュージックを追求するレーベル「ダウン・2・アース」を設立。そして翌92年、工藤と共に渡英。テイ・トウワらが参加したメロンのリミックス盤を皮切りに、イギリスでの活動拠点として「メジャー・フォース・ウェスト」を設立した。現在ではトリップ・ホップ・レーベル、MO'WAXとの交流や、スカイラブ、ウォーターメロン、ラヴT.K.O.としての活動を通し、ジャンルの枠に囚われない、自由でスピリチュアルな音楽を発信し続けている。97年に入り、初期メジャー・フォースの作品群が再発され、またMO'WAXもメジャー・フォースのコンピレーションを世界発売するなど、ようやく彼らの作品を正当な形で受け入れる準備が、我々にもできたようだ。
WEB 


[め-004]
メディコム・トイ
めでぃこむ・とい
 現代に変身サイボーグを再生させた、男のための着せ替え工房。元々はマニア向けに普通の無着色ガレージキットを発売していたが、94年にメディコム・エンタープライズ名義で『カリオストロの城』版ルパンの1/6組立&彩色済みキット(ジャケット脱着可)を出した頃から、現在に至る路線を確立させる。95年末には、ニュー・コンバット・ジョーのボディを使った彩色済み着せ替え人形「リアル・アクション・シリーズ」の第1弾として「ジャッジ・ドレッド」をリリース。その後も和製ヒーロー物を中心としながら、エイリアンやプレデターなどの売れ筋も織りまぜた商品展開を行い、キカイダーや原作版デビルマンなどのヒットを連発中。「イナズマン」を買うと初回分のみサナギマンの衣装購入券が付いてくるといった、マニア心のツボを押さえた経営戦略もヒットの要因と思われるが、このシステムも最初の「ルパン三世」当時からのものだったりするから、さすがである(なんと結婚式版クラリスにはカリオストロ家紋章の1/1指輪付き!)。
 96年6月には「メディコム・トイ」として従来の会社から独立し、渋谷にアンテナショップ「project1/6」もオープンさせ、すっかり勢いに乗りまくっている。ちなみに1/6サイズではないが、『妖怪人間ベム』のベラのメモホルダー(頭に紙を挿すという猟奇的な構造!)も名企画であった。
WEB DX変身サイボーグ研究所
http://www.media.or.jp/web/rock54/dxcyborg.html


[め-005]
メラトニン
melatonin
 夢の世界にトリップできるホルモン。もともと体内物質であるメラトニンは松果体で合成され、夜になると血液中の濃度が上がり朝になると分解されて、体内時計の調節をする働きを持つ。子供の頃は大量に分泌されるが、歳を取るにしたがってその量は減っていくため、老人は一般的に眠りが浅くなり熟睡感を得ることが難しくなる。また不規則な生活を続けたり、海外で時差を体験するとメラトニンの分泌が狂ってしまい体調が悪くなる(いわゆる時差ボケ)。そんなこんなで、夜眠れないというときに服用すると、1〜2時間程度で穏やかな眠気を感じるようになり、スーッと眠りにつける。そして、朝になると自然に目が覚めて快適な一日を過ごすことができる。使用量は、1回につき3mgが一般的。自然な睡眠を取れるせいか「鮮やかな夢を見て、起きた後も覚えている」という体験者の声は多い。いつもはあまり夢の内容など覚えていないのに、メラトニンを飲んだ日はオール・カラーで音や匂い、皮膚感覚までも味わえて楽しめた話も聞くほど。これにもちゃんと理由がある。夢を見るのは浅い眠り(レム睡眠)の間ということは広く知られているが、メラトニンで眠りのリズムが補正され、朝方に浅い眠りの終わるタイミングで目覚めるから夢を覚えていられるのだ。アメリカでは健康補助食品扱いのため、ドラッグストアなどで簡単に購入できる。昨今、日本にもブームが到来し、インターネットのサーチエンジンでちょっと探しただけで数多くの輸入代行業者を見つけることができるが、現地価格の8〜10ドルに比べてベラボーに高い値段設定となっている業者もチラホラ見かける。確かに代行業者を利用すれば、日本語で注文できるというメリットはある。でも、個人輸入なんてやってみると意外と簡単なのだが……。
WEB Vitamin Reserch Products、Inc.
http://www.vrp.com/
WEB メラトニン
http://www.aianet.ne.jp/~kokan/melatonin.html


[め-006]
メール爆弾
めーるばくだん
 一度に大量の電子メールを送りつけて相手のメールシステムをパンクさせ、使用不能にするというオンラインによるいやがらせ。方法はいろいろあるが、いちばん簡単なものはツブしたい相手のアドレスで、多数のアクティブなメーリングリストに登録することだ。メーリングリストの中には1日に100通以上のメールが届くグループがある。こういうグループに10件登録すれば、1日に1000通以上のメールが届くことになる。100件も登録すると……。登録された人のメールスプールはじきにパンクするだろう。この他にもマクロを使う方法などいろいろあるけど、ここでは詳しく解説しないでおこう。メール爆弾から逃れる手段はないかって? 人の恨みを買わないことかな。
WEB IPAが「メール爆弾」の被害状況を報告
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article970423/bomb.htm
WEB ガストさんと呼ばないで
http://pweb.ar.aix.or.jp/~k-seki


[め-007]
メロコア
めろこあ
 メロディック・ハードコアの略。ただし、ハードコアとはいってもロックンロールの定型を完全否定したディスチャージ的なハードコア・パンクではなく、思いきりシンプルでメロディアスなパンク・ロックを超音速ハードコアで演奏することから名づけられたジャンル名である。以前から似たような音楽スタイルは存在したが、世界的に火がついたのはアメリカから。94年、グリーン・デイがパンク史上空前のメガセールスを売り上げ、メロコアは表舞台メジヤーに踊り出た。その火は日本に飛び火し、97年、ハイ・スタンダードのアルバム『アングリーフィスト』がなんとオリコン初登場4位という快挙を成し遂げ、完全にジャンルとして定着することに。ハイスタの場合、日本人ながら歌詞は英語でめったやたらにポジティブ。またそのライブはダイビングの雨アラレで、まさにスポーツ。
 そう、パンクは20年の時を経て欲求不満解消のスポーツに成り下った。その代名詞がメロコアだ。
WEB 


[め-008]
メンズリブ東京
めんずりぶとうきょう
 95年に旗揚げされたメンズリブ団体。発起人の一人で、現在代表を務めるフリーライターの豊田正義を中心に男性解放運動を展開しているが、現況ではセルフ・ヘルプ・グループとしての機能に重きを置いている。豊田自身が執筆した『現代思想』97年5月号のテキストによると、全国初のメンズリブ団体は91年に大阪で旗揚げされ、その後、岡山、東京、奈良で次々と発足。95年には運動の拠点となる「メンズセンター」が大阪市で開設、96年には各地のメンズリブ団体が京都に結集して第1回のフェスティバルを開催したという。メンズリブ東京のメンバーは、発足後の2年間で約100人に膨らみ、平均年令は30歳前後。「仕事」「家族」「セクシュアリティ」「パートナーシップ」「オタク」などのテーマごとにワークショップを開き、参加した男性が本音で語り合える場所を提供している。
WEB Men's Lib Tokyo Home Page
http://www.kt.rim.or.jp/~yeswhome/MensLib/index.html


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